クロモリ

自動車の横転等の事故から乗員を保護する為に、車内に取り付けられるパイプ製のフレームがロールバーで、主に競技車両に取り付けられるものです。特にオープンカーの場合は事故により深刻な被害が出やすいので、殆どのサーキットで設置を義務づけています。
 このロールバーは乗員の保護とともに、車両の剛性もある程度得られる利点がありますが、車重が重くなるという事と車内空間が狭くなるという難点があります。そのため、断面積が小さくても丈夫で軽量な、アルミニウム等の金属が使用されるのが一般的ですが、中でも注目を浴びている材料がクロモリです。
 これはクロムモリブデン鋼の略称で、鉄に少量のクロムとモリブデンを加えた合金鋼です。
この金属は鉄に比べて軽い割に強度があり、弾力性にも富み、かつ、溶接が可能であるという特徴があります。
中でも最も重要な特性は浸炭により表面硬化ができる事です。つまり、焼き入れ・焼き戻しをして表面に炭素を添加する処理を施すと、内部は弾力を持ったままで表面のみ硬化させる事ができ、これにより摩耗しにくさと弾力性を両立できる事になります。
この特性を利用したものは、ロールバーの他にも自動車の各部品や自転車や航空機、米国ではカービン銃の銃身にも用いられています。

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